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執筆者の写真rugsrang

ピスタチオ



生ピスタチオ

 この画像の種子のようなもの、なんだかお分かりになりますでしょうか。と言ってもブログタイトルの通りなのですけれど、これは生のピスタチオです。絨毯の有名な産地ナインでいただきました。

 秋はピスタチオの収穫のシーズンで、生で食べられるのは9月~10月頃だけです。テヘランでも売っているときがありますが、鮮度が落ちるとすぐに表面が黒ずんでしまうので、ピスタチオの産地でないときれいな紫がかったピンク色のものを見ることは出来ません。

 このピンク色の表皮は厚さが2ミリ位あり、爪でぼろぼろ剥げる柔らかいものです。この肉厚の皮を剥くと、例の見慣れた片側の口が開いた固い殻を持つピスタチオが現れます。私はてっきり、ピスタチオはあの形のまま木に生っていて、実が熟すと口が開くと思っていたので初めて見た時はびっくりしました。

 イランが世界に誇る輸出品といえばもちろんペルシャ絨毯ですが、他には石油や天然ガス、サフラン、それとこのピスタチオがあります。なおピスタチオの生産量は世界一です。

 面白いのが、ナインでは「ナインのピスタチオは一番おいしいよ」と聞いたのですが、ケルマーン州のラフサンジャーンでもラーヴァルでも「ここのピスタチオがイラン一だよ」とその土地の人が口々に言う所です。イラン人はどうも自己評価が高い所があって、絨毯でもそうなのですが「自分の所のが一番」と素直に信じているような所があります。



 イラン人はピスタチオに限らず、ナッツ系の食べ物が大好きです。この通り街中でも道路沿いの露店でもそこら中で売っています。チャーターしたタクシーのドライバーが長距離のドライブ中、ひたすらヒマワリの種を食べ続けていたので、飽きれて笑ってしまったことがあります。アーモンドやカシューナッツなども好まれています。

 イランの土産物で一番のおすすめはピスタチオですね。もちろん絨毯もよいですが、ばら撒き用の土産としてはやはり高い。空港ではカスピ海のキャビアが売られています。これもちょっと私には高いです。サフランは安くて黄色も良く出るのですが、日本での用途がパエリアくらいしか思い浮かばないので、かなり料理好きな方でないと持て余しがち。ケースに入った土産用のお菓子類は、ギャズ(ピスタチオが入ったローズウォーター風味のぐにゃぐにゃした不思議な菓子)とかソウハン(小麦粉とバターと砂糖と香辛料でできたひたすら甘いカロリーの塊)があります。これも自己評価の高いイラン人は「美味しいよ!」とすすめてくるのですが日本人の口には正直微妙かと。

 ピスタチオはテヘランの大バザールで、一番品質の良い物でキロ2,500円位だったと記憶しています。2cm程の大振りなサイズで、ほとんどが口がちゃんと開いているんです。口が開いてないピスタチオってイライラしますよね!

 例によって店先では山盛りで売られていますが買うと個別にパッキングしてくれます。500gずつ位なら嫌がらず小分けしてくれると思います。

 というわけで、イランの土産には食べだすとみんな止まらなくなるピスタチオが一番もらって困らないかな、と思うんです。

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